席を譲ったときの反応の違い、文化の違い?
電車などの公共の椅子に座っていると、「私が退くことで、目の前の家族が皆並んで座れる」という状況に出くわすことがある。
そんなとき、私はだいたいさり気なく立ち上がる。
そうすると、多くの人は「すみません」と言う。
この前、私の隣に外国人ファミリーが座ってきた。
旦那さんも座れるように、私は隣の隣の席に移動した。
「ありがとう」
真っ直ぐ私を見てはっきりと言われた。
私は思わず、相手の顔を見た。
笑顔だった。
多くの人は「すみません」という。
小さな声で、たぶんこちらを見ずに。
「ありがとう」と言う人も、申し訳なさのニュアンスをどことなく含める。
私が驚いたのは、あまりにも真っ直ぐな「ありがとう」だったからだ。
申し訳ない気持ち0パーセント。
感謝の気持ち100パーセント。
その時気づいた。
私が席を譲るのは、申し訳ないと思ってほしいからじゃない。
喜んでほしいからだ。
単純に。
日本人は特に「申し訳ない」が強いと思う。
ひょっとすると、「ありがとう」よりも使用頻度が高いのではないだろうか?
たとえ「ありがとう」と発音していても、申し訳なさそうな表情だったりする日本人。
真っ直ぐな「ありがとう」がもっと増えたらいいのに。
そしたら、もう少し、日常がウキウキするはず。
あの時のお父さん、「ありがとう」。
その一言にとても元気づけられたのです。